ゲティングアウトとは
ゲティングアウトとは、波がブレイクしている沖まで、波を乗り越えて出ていくこと。
ゲティングアウトってなに?って思っている方へ
サーフィンの初心者講座7ですよ。
ゲティングアウトは、サーフィンをする上で、当然のことながら、避けては通れないものです。このゲティングアウトを上手くできるかどうかで、その日のサーフィンを楽しめるか否かが掛かっていると言っても過言ではありません。
アウトサイドでブレイクしている波に乗ってインサイドまでライディングすれば、また、必ずゲティングアウトが必要になります。一回のゲティングアウトでも、波のサイズが大きくなるほど、また、スープが多い波ほど、体力を激しく消耗します。
波のサイズが大きい時でも、うねりが大きいだけで、スープが少ない波の場合は、ドルフィンスルーをしなくても済む分、それほど、体力の消耗がありません。
できるだけ、ゲティングアウトでの体力の消耗を抑えて、サーフィンを楽しめるようにするために、ゲティングアウトに必要な手順とテクニックをマスターしよう。
ゲティングアウトに必要なテクニックは、以下の3つ。
- ゲティングアウトのコースとタイミングを見極める
- パドリング
- ドルフィンスルー
この3つのテクニックをマスターできれば、大丈夫です。まだ慣れない内は、やっとの思いで沖に出れたとしても、そこで既に体力をかなり消耗して、やっぱ、一回乗ったらもう上がろうかな。なんていうことも誰もが経験することなので、スタミナ作りと、筋トレと思って頑張って、何度も挑戦していくことも大事だと思います。
では、具体的にそれぞれのテクニックの中身を見ていきましょう。
ゲティングアウトのコースとタイミングを見極める
まず、ゲティングアウトの体勢に入る前に、そのサーフポイントの全体を眺めることから始めます。潮が満ちている時と、引いている時とでは、潮の流れ方や、カレントという離岸流の位置もサーフポイント毎に、それぞれ違うことを頭に入れておくことが重要です。
ゲティングアウトするコースの見極め方とゲティングアウトのタイミング
- 波がブレイクしている位置と、波のピークの位置を確認する。波待ちしているサーファーの数が多い位置近辺が波のピークである可能性が高い➡ライディングしているサーファーを優先するためピークの正面コースは避ける
- 波のブレイク方向は、レギュラーなのか、グーフィー(※1)なのかを確認する➡ライディングしているサーファーのコースを確認する➡ライディングしているサーファーの邪魔をしないコースを見つける。ピークを大きく回り込むコースを選択する
- カレントが発生している位置を見つける。発生してないこともある➡カレントの位置がわかれば、カレントの流れを利用してゲティングアウトすれば楽に出られる
- カレントがない場合は上記1-2から、ゲティングアウトのコースを決める
- 波のセット間隔(※2)を把握する➡沖へ出ていくタイミングをはかる
※1 レギュラー、グーフィーの波についての詳細は上図を参照。また、詳細は後述する。
歩いて行けるところまでは、歩いて行く→体力の消耗を避ける
※2:波のセット間隔とは、波はある周期ごとに大きな波が来ることが多い(この大きい波をセットの波と呼ぶ)ため、大きい波をやり過ごしてから、次のセットの波が来る前までに、ゲティングアウトが完了できれば、GOOD!!下図のように、セットが来たときはこんな感じ、この後少し落ち着く。
セットの波等で、スープが多いコンディションの場合、いったんスープをやり過ごして、落ち着いた時に一気に行く!
波が落ち着いている状態→ピークを避け、回り込んでゲティングアウトする
レギュラーの波とグーフィーの波とは
ここで、サーフィンの専門用語には、様々ありますが、波の呼称について詳しく見ておきましょう。
レギュラーの波とは、岸から沖を見て左方向にブレイクしている波をレギュラー、その逆に右方向にブレイクしている波をグーフィーの波と呼ぶ。
言い換えれば、サーフボードに置く前足が、左足の場合、(レギュラースタンス)のサーファーの場合、ライディングした時、波が正面側になる波をレギュラーの波、背面側になる波をグーフィーの波と呼ぶ。
また、逆に前足が、右足のスタンスをグーフィースタンスといい、グーフィースタンスのサーファーの場合は、ライディングした時グーフィーの波が正面になり、レギュラーの波が背面側になる。
レギュラーの波にレギュラースタンスのサーファーがライディング
レギュラーの波にグーフィースタンスのサーファーがライディング
グーフィーの波にレギュラースタンスのサーファーがライディング
グーフィーの波にグーフィースタンスのサーファーがライディング
レギュラーとグーフィーって、わかったかな?
わっわかりました。サーフィン用語って色々あるんだね。
ゲティングアウトに必要なテクニック パドリング
ゲティングアウトのコース取りと、タイミングの取り方がわかったところで、ゲティングアウトに必要なテクニックとして、というより、必須テクニックにパドリングがあります。
パドリングとは、ボード上で胸を反らした状態で腹ばいになり、水泳のクロールのような腕の回し方で、手のひらで海面を漕いで、推進力を得るためのテクニックです。
パドリングは、海面に入れる腕は、肘から下のみで、なるべくボードの近くを通して、パドリングすることが重要です。
肘から下のみを海面に入れることで、水の抵抗を減らしながら、推進力を得ることができます。また、ボードから腕が離れた位置でパドリングを行うと、左右にボードが揺れてしまい、推進力が分散して前進するスピードが落ちてしまします。
ボードを左右に揺らさずに、直進できるようになるべく、ボードの近くで腕を回してパドリングすることを心掛けることが重要です。
ボードの先端が少し海面から出るぐらいの身体のポジションをとり、胸をなるべく反らしながら、パドリングを行う。肘から下をボードの近くを通過させるように回す。
ゲティングアウトに必要なテクニック ドルフィンスルー
ゲティングアウトの必須テクニックとして、ドルフィンスルーも欠かせません。波が胸肩以上になってくると、ゲティングアウトも結構大変になってきます。
何度も岸の方へ戻されながら、結局、沖に出れずに撃沈されることもあるでしょう。特に、波が荒れているコンディションのときはなおさらです。そこで、必要になってくるテクニックが、ドルフィンスルーなのです。イルカのように波の下をすり抜けるようテクニックです。
ビギナーにとっては、難易度が高いテクニックだと思います。数年経験があるサーファーでも完璧にはできないこともあるようなテクニックですから、経験を何度も積まないとうまくできないのも当たり前だと思って、あきらめずに、挑戦していきましょう。
ドルフィンスルーが上手くできれば、かなりゲティングアウトが楽になり、したがって、体力の消耗も抑えられ、より長い時間、サーフィンを楽しめることになります。
ドルフィンスルーの手順
- 前方で波がブレイクする前に、ボードのレールを手で持つ
- 片足のヒザでボードを押さえる、または、つま先で、ボードの後端部を押さえ、もう一方の片足を背中側に持ち上げる
- 波がブレイクする手前、または、スープの手前で、ボード全体を沈めながら、ボードの先端から波に突き刺すような状態にする
- 波が頭上を通過するまでその状態をキープする
- 波をやり過ごしたら、ヒザを伸ばす、又はボード後端部をつま先で押し下げ、先端を持ち上げる
- そのまま、両手でボードを持ち上げるようにして海面に浮上する
これらの一連の動作をスムーズにこなしすことができれば、ドルフィンスルーが成功し、大きな波でも、かなりのスープの波でも、まともに食らわずゲティングアウトすることができるようになります。
かなり、むずかしそうだな?
何年もやってるカイでも失敗することもあるから、
気にせずどんどん繰り返しやってみよう。イメージはこんな感じだよ。
なんとなく、イメージがつかめたような気がする。
まとめ
ゲティングアウトに必要なテクニックは、以下の3つ。
- ゲティングアウトのコースとタイミングを見極める
- パドリング
- ドルフィンスルー
☆ゲティングアウトのコースとタイミングを見極めるコツ
- 波がブレイクしている位置と、波のピークの位置を確認➡ライディングしているサーファーを優先するためピークの正面コースは避ける
- 波のブレイク方向は、レギュラーなのか、グーフィーなのかを確認➡ライディングしているサーファーの邪魔をしないコースを見つける。ピークを大きく回り込むコースを選択する
- カレントが発生している位置を見つける➡カレントの位置がわかれば、カレントの流れを利用してゲティングアウトすれば楽に出られる
- カレントがない場合は上記1-2から、ゲティングアウトのコースを決める
- 波のセット間隔を把握する➡沖へ出ていくタイミングをはかる
☆パドリング
➡パドリングは、海面に入れる腕は、肘から下のみで、なるべくボードの近くを通して、パドリングすることが重要
☆ドルフィンスルー
- 前方で波がブレイクする前に、ボードのレールを手で持つ
- 片足のヒザでボードを押さえる、または、つま先で、ボードの後端部を押さえ、もう一方の片足を背中側に持ち上げる
- 波がブレイクする手前、または、スープの手前で、ボード全体を沈めながら、ボードの先端から波に突き刺すような状態にする
- 波が頭上を通過するまでその状態をキープする
- 波をやり過ごしたら、ヒザを伸ばす、又はボード後端部をつま先で押し下げ、先端を持ち上げる
- そのまま、両手でボードを持ち上げるようにして海面に浮上する
以上で初心者サーフィン講座7を終了します。
お疲れ様でした。また、次回の訪問をお待ちしております。
See you later!!
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