投資信託の分類
投資信託には、様々な種類のものが存在します。2020年現在で、6,000本以上の投資信託が存在しており、その中から初心者の投資家が、自分で選択するというのは、ほぼ、不可能と言っていいでしょう。
では、何をどうすればよいのでしょうか?
商品選択だけで日が暮れちゃうね。めんどくさそうだなー。
初心者投資家の私にも解るようにお願いします。
もちろん、です。Are you ready?
投資信託は、○○○ファンドという銘柄名が多くあります。そもそも、投資信託ってなに?ファンドってなに?という方もいるかと思いますが、簡単に言うと、投資家からお金を集めて、ある程度大きな資金であるファンド(基金)を作ります。
個人が投資できる資金規模は限られていますが、数億~数十億円規模の資金=ファンドになれば、投資する選択肢が大幅に拡大可能であり、また、複数の金融商品に分散投資することで、リスクを分散することも可能になります。
つまり、投資信託(ファンド)とは、個人ではできない投資をファンドを介して、可能にする金融商品です。そのファンドを利用して、専門の投資会社が、株式、債券、コモディティ(商品)、不動産等々の金融商品へ投資、運用、管理し、得られた利益から投資家に分配金を還元したり、売却することで、基準価額との差益を得る仕組みの金融商品です。
投資信託の仕組みやファンドについて更に詳しく知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
では、投資信託を分類すると、募集期間による区分により、一定の期間のみ購入できる単位型と、いつでも購入できる追加型に分かれます。投資対象地域により区分すると、国内型、海外型、グローバル(全世界に投資)型に区分され、投資する金融商品により区分すると、株式、債券、不動産、コモディティ(貴金属、原油、農産物等の商品)など、また、これらを組み合わせた複合型に区分されます。
また、その他、MMF(マネー・マーケット・ファンド)*1や、MRF*2(マネー・リザーブ・ファンド)、株式市場に上場している投資信託であるETF(Exchange Traded Fund )というものもあります。手数料が投資信託よりも安いことや、株式同様に市場取引可能な時間に指値などで売買が可能な商品です。
ただし、これらの区分は投資する上で、知識として知っていればよい程度です。これらの情報は、投資信託の取説である目論見書(もくろみしょ)に全て記載されているので、投資信託を検討する際に必ず確認することをお勧めします。
*1 MMF:比較的に格付が高い外貨建て(米ドルなど)の短期証券に投資する投資信託
*2 MRF:短期公社債などで運用をする証券総合取引口座専用の投資信託
投資信託の運用による分類 ”インデックスファンド”
投資信託を運用スタイルで分類すると、インデクスファンドとアクティブファンドに分類できます。インデクスファンドというのは、日経平均株価やTOPIXなどの株式指標(ベンチマーク)*と連動するような運用を目指すファンドを示します。
*指標=ベンチマークとは、同類のもをの比較するための基準のこと。
簡単でいいね!インデックスファンド。
ですよね。
つまり、目標とする指標:ベンチマークを日経平均株価としているファンドであれば、そのファンドは、日本経済新聞社が、東証一部上場企業の中から選んだ225社の平均株価と、ほぼ同じ銘柄を同じような比率で組み込んだファンドということになります。
その結果、ファンドの基準価額が、日経平均株価の推移と同じような動きになります。ちなみに、下の図1は、インデックスファンドである、iFree日経インデックスファンドの1年間の基準価額のチャートで、図2は日経平均株価推移のチャートです。両図を比較してみてください。
図1と図2のチャートの推移が同じような動きをしていることがわかると思います。
因みに、実際のiFree日経インデックスファンドのファンドを構成している銘柄の上位10銘柄は、図3の通りです。銘柄、組み入れ比率などが記載されていることが確認できます。
すなわち、インデックスファンドに投資するということは、東証一部上場企業の代表的な企業225社に、図3の比率で投資しているということと略同じことになります。日本を代表する企業に投資するということは、比較的、ローリスクで安定したリターンが得られるということが期待できます。
これを、個人が株式投資のみで行うことは資金的に略不可能ですが、投資信託であれば、最低購入金額としては、1,000円ぐらいから投資可能な商品も多数存在しているため、投資資金が少なくても始められます。基準価額は1万口当りの価額を示しており、最低購入金額が、1万円からの商品もあります。
因みに、iFree日経インデックスファンドの年間リターンは図4のようになっており、3年のトータルリターンは、7.24%であることがわかります。
投資信託の運用による分類 ”アクティブファンド”
それに対して、アクティブファンドとは、市場平均である指標(ベンチマーク)を上回るリターンが得られるような運用を目指して作られたファンドです。
つまり、日経平均株価やTOPIXなどのベンチマークを上回るように、ファンドマメージャー(投資信託を運用する専門家)が、ファンドの組み入れ商品を状況によって入れ替えて運用しているファンドを指します。つまり、インデックスファンドのように、ベンチマークと連動せずに、積極的な運用を行い、ベンチマークを上回るリターンを目指しているファンドになります。
その分、手数料がインデックスファンドより高くなる傾向があります。ただし、必ず、インデックスファンドより運用成績が良くなるとは限らず、インデックスファンドを下回ることもあることに注意が必要です。その1例として、図5に基準価額推移、図6に上位10銘柄、図7に年間リターンを示します。
図6のアクティブファンドと、図3のインデックスファンドとは、上位10銘柄が明らかに異なりますね。図7の3年のトータルリターンは、19.45%とインデックスファンドの7.24%を大きく上回っていることがわかります。
このリターンは魅力的だなー。
アクティブも捨てがたいなあ。
でも、必ずプラスのリターンになるとは限らないから、そのことも忘れずに。
上記のアクティブファンドは、日本株式のみで構成されていますが、外国株式のみで構成したものや、株式以外の債券、コモディティ、などを組入れた様々なファンドが存在します。
また、積極的な運用を行うということは、ハイリスク・ハイリターンな株式などの商品を高い比率で組み入れていることになり、うまくいけば、高いリターンを得られる可能性もあるが、逆に損失が大きくなる可能性もあるということです。リターンがマイナス10%、20%という商品も存在しています。
これらのことを理解したうえで、アクティブファンドに投資する必要があります。上手くインデックスファンドと組み合わせて投資し、より高いリターンを目指すというのも、個人的には、ありだと思いますが、初心者のうちは、まず、インデックスファンドから始めて、投資経験を積んで徐々に運用スタイルを変化させていく方が無難な手法と言えるのではないでしょうか。
具体的な投資信託の選択方法はこちらの記事をご参照してください。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
またのご訪問をお待ちしております。SEE YOU !!
にほんブログ村
コメント